FP2級は独学で合格できる?
残業多めの会社員でも独学で合格する勉強方法が知りたい。
この記事では、会社員でまとまった時間がとれないけど、仕事のためやマネーリテラシーを身につけて生活を変えたいあなたのために、独学でFP2級に合格する勉強方法を解説します。
僕も、今から説明する方法で学習し、2022年5月にFP2級を取得しました。
ただ、最初にお伝えしておきたいのは、「テクニックだけでとりあえず最短期間で合格したい」という方に向けた方法ではないことです。
もちろん、無駄に時間をかけていちから全部覚える方法でもありません。
当記事では、独学で勉強時間3か月200時間を目安にしています。
その理由は、ただ資格に合格したという記録だけでなく、あなたの記憶とマネーリテラシー向上につながるからです。
そして、合格した後にその資格をどう活用するかがより重要だと考えているからです。
それでは、FP2級に3か月200時間で合格する方法を解説します。
FP2級は独学でも十分合格できます!
勉強期間は3ヶ月、200時間を目安にしています。
資格は合格後にどう活用するかが重要です。短期集中でいきましょう!
ただし、FP2級の受検資格があるので注意しよう。
FP3級に合格するか、AFP認定研修を修了する必要があります。
FP試験の概要は、こちら「ファイナンシャルプランナー(FP)ってどんな資格?」をどうぞ。
FP2級を独学で勉強時間3ヶ月で合格する人の特徴
FP2級の合格率は約40%と言われています。
通信講座を活用している人の合格率が高いことを考えると、独学での合格率は40%を下回っているでしょう。それでも、FP2級は正しい方法で3ヶ月勉強すれば、独学で合格が可能です。
独学で注意すべき点は、途中で勉強をやめてしまうことと、間違った方法で勉強を続けてしまうことの2つです。
通信講座の合格率が高いのは、勉強する時間を強制的に作り、合格するために必要なことだけを学べるからです。
独学で勉強するあなたもスケジュールをしっかり立てて、正しい方法で効率よく勉強すれば、一発で合格できます。
FP2級の合格率が気になる人や独学か通信教育かで迷っている人は、こちら「【22年5月最新】FP2級合格率から考える独学か通信講座の選択方法」の記事もどうぞ。
FP2級を独学で勉強時間3ヶ月で合格するスケジュール
独学で頑張るとして、3か月で合格するための勉強スケジュールが知りたい。
合格までの勉強期間は3ヶ月、勉強時間は200時間が目安です。
でも、勉強のやり方を間違えたら合格できません。
「勉強期間3ヶ月、勉強時間は200時間が目安」あなたはどう思われたでしょうか?
1ヶ月あたり67時間、1日あたり2~3時間と計算して、「これならできそう!」とか、「こんなに時間取れない」とか考えた人もいるでしょう。
これから、2022年5月にFP2級に合格した私が実践したスケジュールを解説します。
余裕を持たせた達成可能な計画を立てる
独学には、合格するまでの達成可能な計画を立てることが何より重要です。
月曜日から日曜日まで毎日勉強する計画では、絶対に実現できません。
急な仕事や家庭の都合が入ると、すぐに行き詰まります。余裕を持たせることで、計画どおり勉強が進まなかった部分を取り戻せたり、急な予定が入った場合にも対応できたりします。
計画が達成できないことでモチベーションが下がることもなくなり計画を継続できます。
1週間の計画の立て方
私が実践した1週間の計画を以下の表にまとめました。
平日は基本的には通勤電車を活用し、仕事が忙しい人でも取り組める内容にしています。
土曜日はまとまった時間で問題集を解く時間とし、日曜日は余裕日にしています。
この日曜日を余裕日にすることこそが、この計画の一番のポイントです。
平日に勉強しないと土曜日にしわ寄せがきてしまいます。
できれば、土曜日の午前中までに1週間の計画を達成できるように、平日の勉強時間を確保することが重要です。
曜日 | 1日あたり | 1か月あたり | 勉強方法 | 勉強内容 |
---|---|---|---|---|
平日 | 2時間 | 約45時間 (22日) | 通勤電車活用 | ・教科書を読む ・アプリで問題を解く |
土曜日 | 5時間 | 約20時間 | 朝活(遅くても 午前中まで) | ・問題集を解く ・過去問を解く |
日曜日 | ― | ― | ― | ・計画の不足分を補う ・教科書・問題集の復習 ・youtubeで勉強 |
まずは1週間で教科書を1分野進めよう
FP2級の試験範囲は以下の6分野があります。
まずは1週間で1分野の教科書を1回読んで、問題集を1回解くことから始めてみましょう。
計画どおり進めると、FP2級の試験範囲6分野を6週間(約1ヶ月半)で勉強できます。
1日の勉強量はどれくらいか
1週間で1分野はわかった。じゃあ1日でどれくらい勉強すればいいのだろう。
そう、1日単位でやるべき範囲を明確にしましょう。
例えば、私が勉強した教科書と問題集は、FP2級受験者にとってはおなじみの「みんなが欲しかった!」シリーズです。
教科書は、6分野で約500ページありますので、1分野で83ページ、1週間で6日勉強する場合の1日あたりは14ページになります。
具体的にやるべき量が理解できたらあとはそのとおりやるだけです。
問題集は、解答スピードに個人差があるため一概には言えませんが、私が1分野の問題を解く時間は、学科試験50分、実技試験40分の約90分です。
解答後は答え合わせだけで終わるのではなく、解答・解説の確認やわからない箇所は教科書に戻って調べることも忘れないでください。
FP2級に独学で合格する勉強方法
では、教科書と問題集を使った具体的な独学方法を説明します。
わからないことが多いので、最初の1周は本当に大変です。
でも、1周目を乗り越えたあなたには一気に合格が見えてきます。
- 独学3ヶ月で合格するためのスケジュールの立て方
- 教科書と問題集の具体的な勉強方法
- 過去問の使い方
FP2級に合格するという最終的な目標をできる限り細分化して1日あたりまで落とし込み、コツコツ進めていきましょう。
教科書はざっくり読む
教科書を丁寧に読んで内容を理解しようとしていませんか?
その方法では時間がいくらあっても足りません。
なぜなら、1度読んだだけで覚えられるほど簡単なものではなく、そのとき理解したとしてもすぐに忘れてしまうからです。
まずは細部を追い求めるのではなく、各分野がどのような内容であるかを理解します。
わからないことを調べることも大事ですが、それよりもどんどん先に読み進める方が合格への近道です。
問題集を中心に、試験に出る部分を効率的に勉強しましょう。
教科書を読んだらすぐに問題を解く
教科書を1分野全部読んでから問題集を解こうとしていませんか?
その方法だと問題を解くときに最初の部分は忘れています。
問題集は1分野のうちの1単元が終わったら解くことを意識しましょう。
解き終わったら、答え合わせと解答・解説をしっかり確認します。
間違えた問題や、教科書になかった新しい知識は教科書へ追記してください。
この部分は試験に出るわけですから決してムダにはなりません。
次に教科書を読むときには、新たな知識も含めて蓄積できます。
とにかく1周する
1周目はとにかく時間がかかります。
独学で失敗しないコツは、自分が決めた計画を守って進めることです。
教科書を細部まで何度も読み込んでいると、1週間で1分野できません。
問題集を解くための重要な時間も減ってしまいます。
教科書を読む時間を最低限にして、問題集を解きましょう。
とにかく、1周まわすことがなにより重要です。
【FP2級】2周目からの独学方法
2周目やし大丈夫。こう思って2周目に進む人が多いかもしれません。
でも、2周目とはいえ、忘れている部分も多いです。
2周目は問題集を解くことに集中し、教科書はすきま時間を見つけて読むようにします。
- 問題集は最低3周する。
- 間違えやすいところ、覚えにくいところはどんどん教科書へ書き込む。
2周、3周と進めるうちに、自分の苦手な箇所が明確になってきます。
その問題を集中的に対策することで合格がぐんと近づきます。
【FP2級】過去問を使った独学方法
FP2級の問題を3周したら、いよいよ過去問にとりかかります。
問題集が解けないうちに、過去問を解くのは得策ではありません。
過去問は試験に向けた総仕上げとして解くことが重要です。
過去問は、日本FP協会ホームページから無料でダウンロードできます。
解説は、以下の番外編にも記載している「FP2級ドットコム」や「お金の寺子屋」ホームページで確認できます。
過去問を解く3つの目的
FP2級過去問を解く目的は主に次の3つです。
- FP2級の出題形式を覚える
- FP2級の試験時間内にすべての問題を解く時間感覚を身につける
- FP2級の独学で理解できていない項目を対策する
1つ目は、FP2級の出題形式を覚えることです。
学科試験は、四肢問題で適切な選択肢または不適切な選択肢を解答します。
実技試験は、正誤(〇×)問題、語群から適切な答えを解答する問題、計算問題が出題されます。
過去問を解いて出題形式を覚えることで、教科書や問題集で学習した内容を引き出せるようにしておきましょう。
2つ目は、FP2級の試験時間内にすべての問題を解く時間感覚を身につけることです。
学科試験は、60問を120分、1問あたり2分で解答しないといけません。
実技試験は、問題形式が多く、計算問題も含まれるため、十分対策しないと試験時間90分では足りなくなってしまう恐れがあります。
時間を計って本番の試験と同じ環境で解きましょう。
3つ目は、FP2級の独学で理解できていない項目を対策することです。
問題集では解けた知識でも、過去問では出題の仕方や問いの観点が変わることで正解できない場合もあります。
教科書や問題集で得た知識を正しく使えるように、経験を積み上げていきましょう。
過去問は過去1年、多くても2年分までにする
FP2級の試験範囲は、税制改正により制度が変更されます。
FP2級の教科書や問題集が毎年改訂されるのはそのためです。
過去問を過去1年分解けば、出題形式や時間感覚は十分つかむことができます。
番外編:youtubeやアプリで学ぶ
王道の独学方法は、これまで説明してきたとおりです。
ここではより効率的に学習するためのyoutubeやアプリを紹介します。
すべて無料でスマホから利用できるため、すきま時間での活用がおすすめです。
FP2級ドットコム
過去問道場(学科・実技)がおすすめです。
出題範囲を細かく設定でき、解説も充実しているため、このアプリだけで十分学べます。
お金の寺子屋
FP2級の無料講義がおすすめです。
教科書と並行して動画で学ぶことで学習初期の学びにくさが解消されます。
おーちゃん【1級FP技能士】TV
教科書でわかりにくかった個別論点の確認や、試験前の直前総まとめがおすすめです。
まとめ
FP2級は独学で合格できる?
FP2級はどうやって勉強すればいいの?
FP2級に独学で合格したい人は、本記事の内容を実践すれば、3ヶ月で合格できます。
本記事で説明した手順を以下に再掲するので、手順に沿ってぜひ実践してみてください。
- 手順①:余裕を持たせた達成可能な勉強スケジュールを立てる
- 手順②:教科書はざっくり読む
- 手順③:教科書を読んだらすぐに問題集を解く
- 手順④:教科書と問題集を少なくとも3周する
- 手順⑤:過去問を解く
FP2級の勉強を続けて合格できるように応援しています。
また、FP2級の勉強をすることで、生活に直結する多くのお金の知識が身につきます。
試験に合格することも大切ですが、勉強で得た知識をぜひ実生活にあてはめて考えてみてください。
人生に必要なお金を計算する、社会保険料と年金について考える、保険の見直しや投資を検討する、
これらはすべてFP2級の勉強をすることで考えることができる内容です。
ぜひ、勉強とあわせて、実際の生活に活用してください。
FP試験の魅力は、こちらの記事「FP資格は意味がない?絶対知っておくべき教養の宝庫」で紹介しているのでぜひご覧ください。
ここまで読み進めていいただきましたが、「やっぱり自信がない」、「忙しいし200時間を一人でやりきるのは難しそう」と感じてしまった方は、通信教育をご検討ください。
お金はかかってしまいますが、勉強するきっかけが得られ、独学よりも効率よく学習し合格率を上げるには正しい選択肢の1つです。
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